パリミキホールディングスは主要顧客層である高齢者の減少や近視の増加による市場環境の変化、材料費・物流費の上昇などを背景に、店舗の統廃合や新業態店の開発、海外事業の強化などを進めるうえで、短期的な業績や株価動向にとらわれない経営体制が必要と判断した。現会長の多根幹雄氏の資産管理会社で、株式45.07%を所有するルネット(東京都港区)が、MBO(経営陣による買収)の一環としてTOB(株式公開買い付け)を実施し、株式を非公開化する。
買付代金は約159億円。買付価格は1株につき581円で、公表前営業日の終値368円に対して57.88%のプレミアムを加えた。買付予定数は2739万3827株で、下限は798万2900株(所有割合13.71%)。買付期間は2025年11月13日~12月25日までの30営業日。決済の開始日は2026年1月6日。公開買付代理人はSMBC日興証券。パリミキHDはTOBに賛同を表明し、株主に応募を推奨している。
パリミキHDは1950年に三城時計店として設立。1988年にグループ再編を経て三城に社名変更し、2009年に持ち株会社化して三城ホールディングスに社名変更。2022年に現社名に変更した。1996年に東証2部に上場し、1998年に東証1部に移行(2022年4月から東証プライム市場、翌23年に東証スタンダード市場に移行)。