シンガポール投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネジージメントは11月19日、カーワックス、補修剤などカーケア用品大手のソフト99コーポレーションの株式を35.04%取得したとする大量保有報告書を関東財務局に提出した。
創業家出身の田中秀明社長によるMBO(経営陣による買収)が不成立になる一方、エフィッシモが田中社長側に対抗して行ったTOB(株式公開買い付け)が成立し、筆頭株主となったのだ。
ソフト99に対するMBOは8月初めに始まった...
「高市トレード」に沸きに沸いた10月。日経平均株価は最高値を更新する展開となり、月末31日は初の5万2000円台をつけた。「実力」以上の声も聞かれる強気相場の中、アクティビスト(物言う株主)の動きはどうだったのか。
2月、アクティビストによる5%超の株式取得として最も注目されたのが資生堂だ。取得したのは英投資ファンドのインディペンデント・フランチャイズ・パートナーズ。旧村上ファンド系では京浜急行電鉄の新規取得が明らかになった。
日経平均は2月に34年ぶりに史上高値を更新し、3月に4万円を突破したが、4月以降、節目の4万円を下回る水準で推移。米金利の高止まりもあり、上値が重い状況だ。国内株の軟調が続く中、アクティビスト(物言う株主)はどういう銘柄を物色しているのか。
アクティビスト株主による日本の会社へのキャンペーンは2012年以降、ガバナンスやM&A関連が増加しているが、株主還元関連、すなわち、配当、自社株買いなどのペイアウト政策に関連するものは毎年一定の割合を占めている。