愛知県名古屋市に本店を置くあいち銀行は、2025年1月1日に愛知銀行と中京銀行が合併して誕生した。青森銀行とみちのく銀行が合併して誕生した青森みちのく銀行とともに、最も新しいM&Aによって誕生した地銀の一つだ。
まず、前身である2地銀のM&Aを振り返ってみる。
存続銀行である愛知銀行は、1910(明治43)年9月に設立した日本貯蓄興業という会社にさかのぼる。1916(大正5)年10月には名古屋無尽に改称...
京都府の地域金融としては地銀の京都銀行がある。ほかは京都中央信用金庫、京都信用金庫、京都北都信用金庫(宮津市)などの信金勢であり、京都はこれまで“信金王国”と呼ばれてきた。
福邦銀行は1943(昭和18)年に若越無尽として誕生した。この若越無尽は県内の越前無尽・武生無尽・福井無尽の3社が合併して新立した金融機関だ。3無尽のうち、武生無尽・福井無尽が1919(大正8)年の設立、越前無人は1925年の設立である。
神奈川県の第二地銀である神奈川銀行は、従業員350人ほどで30店強の店舗網を持っている。だが、県外に支店はない。その意味では、完全な地域密着の金融機関の1つである。
佐賀共栄銀行は、全国的に見てもユニーク、“逆張り”とも言える営業方針をとってきた。行員に融資額を競わせず、他行より高い金利で融資する。ミドルリスクを抱えたその施策は、第二地銀の進むべき道の一つを示しているかのようだ。